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■彼は まばゆいばかりの光に包まれ天からゆっくりと私たちの前に下りて来たのです。 本当にビックリしました。目の前に『今』、起こっていることを理解することはとても不可能でした。 クリスチャンであるミキはひざま就き、両手を握りしめ・・神に祈りを捧げるているようでした。 臆病なスーは何度も自分のホッペをツネリ続けていました・・・ かれは私たちの前に立つとボリボリと頭をかきながらニャリと人懐っこい笑みを見せました。 『今日はお疲れ様。 コンサート良かったよ。』 「えっ? 見てたのですか。」 『あー見さしてもらった。』 『ノリノリで 久しぶりにいい汗かいたよ(笑)』 「あなた いったい誰なの?」 スーもホッペを赤く腫らしながら言った。 『あ〜そうだな、まだ名乗っていなかったな〜』 ボサボサに伸ばした金髪に無精ひげ、背は高いが痩せている〜見るからにふざけたアメリカ人の ような彼は親しげに話し始めた。 『私は天上からこの地球を悪から救う使命を帯びやって来た。 しかし私たち天使は自らの手では たとえ悪だと判っても手を降すことは許されん。だからその使命はこれまでも地球上にいる 協力者によって遂行されてきた。』 『しかしその協力者は先月に引退したいと言ってきた・・』 『だから新しいパートナーを探す必要があってなぁ〜』 (ふぅ〜) 天使のクセに溜め息をついてきた・・・ 「だから私達にどうして欲しいの?」 今までのこともあったので私はハッキリとした答えが欲しかった。 『ウん。 実は次の協力者に、君たち[キャンディーズ]がなって欲しい・・・イヤ!なってくれ!』 『今日のコンサートを見て、君たちしかいないと確信したんだ!』 「どうして私たちでなければいけないのですか?」 『悪に立ち向かうには3人の強い友情がいる。』 『それに何より(人を思い、悪を憎む)正義感が 必要なんだ!』 『君達はそのどちらも兼ね備えた選ばれし者たちなんだ!』 『頼む!』 『もぅ今の私には君達しか見えない!』 『お願いだ!このとおり!』 すると天使は私たちの前で土下座をしてみせた。 と言っても宙に浮いたままなので私たちは 相変らず彼を見上げていたのだが・・・ 「私 なってもいい。協力するよ。」 「だから天使さん 頭をあげて・・」 「一度は死んだと思ったんだから 私も協力する!」 「ねっ!ランもやるよね!」 これも運命かと思った。 キャンディーズになってから3年目。普通の女の子なら経験できない ことを私たちはこの3年間で一杯経験してきた。 その集大成がこの奇跡なら、それも[アリ]って 思えてきた。 「分かった。」 「みんながそう言うんだから反対なんてできない。」 「天使さん 協力するよ。」 ■それからは私たちは沢山の話をした・・・『どうやって悪と闘うの』とか、『天使はどこまで 協力できるの』 『休みはあるの』とか・・・ 時を忘れるほどに 話し込んだ・・・ そして ついには眠り込んでいた・・・ |