■壁が持つ表現力の凄さを
私はこの現場で体感させて
頂きました。
お会いした御施主様もまた、
豊かな笑みを浮かべており、
満足の具合がとても伝わり、
私も心から喜びを感じました。
家族が生き生きとする壁。
一つ一つの部屋に表情があり、
家族と共に成長して行く。
そんな可能性を感じる現場を
見させて頂きこれまで以上に
左官の凄さ・可能性を再確認
させて頂きました。
■この家は住宅兼、事務所&工房と、3つの顔を持っている。
そして、この漆喰イタリア磨きを施されたトイレは工房に施された一工夫である。
工房には大きな専用機械が並び、オーナーとメンバー達が作業をこなして行く。

そんなクリエイティブな作業空間で疲れと新たな想像力を掻き立てる、そんな
異空間を梶原氏はトイレと言う、唯一一人になりえる孤独なスペースに表現した。

発色の良い鮮やかなイタリア漆喰は[青]使い、空をイメージしたパターン付けを
施している。 一見、圧迫感を感じるが、不思議と狭小感が無く、深く見るにつれ
広がりを感じる作品に仕上がっている。
施工は隅々まで施されており、その作業は便器が設置された後にも行われた。
完成度を求める手抜きの無さに、施工者の思いが伝わってくる。
■工房とは打って変わって、落ち着いた色合いを
施したトイレが現れる。実際は2箇所に設置されて
おり、一つはグリーン。もう一つはベージュと、共に
淡い仕上がりでイタリア漆喰が施されている。

オーナーは家が仕上がって行くに際しお気に入りの
アンティークや調度品を取り揃えて行った言う。
その一つ一つが洗い場の小物などに取り込まれて
行った。 作り手と住む者の一体感が確かな作品と
なり、「家」と言う作品を作り上げて行く。

勿論だが壁紙は一切使用されていない。
環境と健康を考え、樹脂を含んだ材料も使われて
いない。更に漆喰の可能性を随所に追求されており
ポイントとして施された花柄のレリーフもその一つ。